丸石道祖神

 甲州街道、とくに山梨県の笹子峠を越えると路傍や境内に丸石が置かれた不思議な道祖神がある。ド~ンと大きな丸石が台石にある。大小4~5個、また無造作に数十個もある丸石神もある。さらに小さな石祠の中に丸石一個、あるいは外に一個あるのもある。石の大小、形状もまちまちだ。このような丸石を祀る道祖神は山梨県にたくさんあるという。
 丸石はなぜ神様なのか、自然石もあれば人工物もある。平安時代の「信貴山縁起絵巻」にも丸石がでてくるという。路傍でみた丸石道祖神には、江戸時代後期の年号もみられる。中山道を歩いたとき群馬県や長野県で男女の双体道祖神をみたが、丸石は初めてだ。  
 人々は地域性のある丸石神になにを祈願したのだろうか。『山梨県の道祖神』(中沢厚著)などを読んでみたが、まだまだ謎が多い丸石神だ。まずは街道で撮った写真を紹介しよう。


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